個人情報保護士会のメリットとデメリット

個人情報保護士会に入会は必要か

個人情報保護士試験に合格すると入会を斡旋されるのが個人情報保護士会。今回は、これについて考えてみましょう。

個人情報保護士の資格は、2年ごとに更新が必要な民間資格である。この試験に合格することにより、個人情報保護士を名乗ることができるが、名称独占資格でもなければ、業務独占資格でもない。しかしながら、実務上多岐にわたる個人情報保護法に対して理解をし、実務上の知識を兼ね備えているという証明にはなる資格である。近年、マイナンバー法も施行されていることから、その重要度は益々増していることは間違いない。

しかしながら、その資格付与団体の活動は不明確な箇所も多い。例えば、個人情報保護士会が一般財団法人になっている点が挙げられる。営利目的の側面もあるかと思うが、どうも活動が不明確だ。ホームページをみると、個人情報保護士会に加入することにより、ロゴのダウンロードや、シールの購入、バッチの購入ができるようであるが、このような民間資格にバッチなどは不要である。例えば、FPのような技能士にこの個人情報保護士などがついた場合、資格の相乗効果も考えられるが、単独資格であれば、バッチなどは不要であろう。ただし、このような会に加入することにより、得られる情報があるなら、話は別だ。

上記に挙げた特典の他に、弁護士への簡易相談が3000円で行えたり、個人情報保護士試験の過去問が、入手できたりといった特典がある。入会金は、10000円、年会費は、12000円であることから、個人情報の勉強が好きな個人のかたで、おかかえの弁護士がいないような個人事業の方にはオススメかもしれない。ただし、コストパフォーマンスは、自分のやりたいこととのバランスが取れていることを、よく確認する必要があるだろう。