個人情報保護士認定試験を独学で合格するには?

1、個人情報保護士認定試験の概要
個人情報保護士は、全日本情報教育振興協会が主催する個人情報保護士認定試験を合格すると名乗ることができる民間資格です。類似の資格として、上級個人情報保護士、個人情報保護実務検定、マイナンバー実務検定、情報セキュリティ管理士や、別団体の資格として、認定CPA資格(個人情報取扱従事者資格、日本プライバシー認証機構)、認定CPP資格(個人情報管理者資格、日本プライバシー認証機構)などがある。 個人情報保護士認定試験は、年4回実施され、日本全国の主要都市で試験会場が設定される。検定料は1万円で、受験資格は特にない。Webから申し込みを行うことにより申請される。試験は一部免除資格があり、マイナンバー実務検定1級・2級を取得済みの場合は、マイナンバー法に関する試験項目が免除される。 試験内容は後述するが、大きく分けて、課題I:個人情報保護法(35問)とマイナンバー法の理解度(15問)、課題II:個人情報保護の対策と情報セキュリティに関する理解度(50問)を問う問題が出される。それぞれの課題で正答率70%以上で合格となる。 合格発表は、試験の約1か月後にWeb上でも発表され、合格すると、認定証書・認定カードが発行される。

2、個人情報保護士認定試験の出題範囲
個人情報保護士認定試験は、先述のとおり、個人情報保護法とマイナンバー法、個人情報保護の対策と情報セキュリティに関する問題が出題される。
(以下は試験項目である(https://www.joho-gakushu.or.jp/piip/naiyou.php より引用))
個人情報保護の総論
 個人情報保護法の理解
  個人情報保護法の歴史
  個人情報に関連する事件・事故
  各種認定制度
  個人情報の定義と分類
  個人情報取扱事業者
  条文に対する知識と理解
 マイナンバー法の理解
  番号法の背景・概要
  条文に対する知識と理解

個人情報保護の対策と情報セキュリティ
 脅威と対策
  脅威と脆弱性に対する理解
 組織的・人的セキュリティ
  組織体制の整備
  人的管理の実務知識
 オフィスセキュリティ
  物理的管理の実務知識
 情報システムセキュリティ
  技術的管理の実務知識

3、私の勉強方法ー独学で2ヶ月ー
私が独学で、約2ヶ月勉強して合格した勉強法であるが、まずは下記の4、おすすめ参考書に記載した個人情報保護士認定試験公認テキスト―全日本情報学習振興協会版と全日本情報学習振興協会版 マイナンバー実務検定公認テキストを入手するところから始めました。

本が到着後、はじめに感じた感想が「結構分厚いな」です。ただ、内容はかなりわかりやすく記載されており、初めて個人情報保護士を挑戦する方でもおそらくすんなり理解できる平易な文章で記載されております。法文を逐条解説するような内容でなく、一つ一つの項目について、定年に図表を入れながら記載されている内容でしたので、非常にわかりやすいという印象です。
独学の開始は、まずこの本を一通り、端から端まで読むことにしました。教科書を読むように、仕事に行く途中の電車内で毎日毎日読みこなします。飛ばし読みをしながら、始めの一週間でざっと読み切りました。一周読み終えたのち、まったくわからなかった箇所を2回目を読みました。1回目、2回目ともに、章末にある問題はとりあえずやってません。
3回目読む頃には、2週間が過ぎておりました。このタイミングで章末の問題もやるようにしました。この時点で条文の内容を理解はしておりますが、第何条であるとか、各条文内の細かい表現などについてはあまり理解しておりません。あくまでも法文が示す趣旨であったり、実際のセキュリティ対策を行う意味などについて理解しているレベルです。
最後の数日間は、勉強時間を増やし、できる限りの問題を行います。参考書は特に新しくしておりません。公認テキストを行うのみです。この状態でテスト当日に臨みました。

4、おすすめの参考書
今回ご紹介したい参考書は以下の二つとなります。LECさんやU-CANさんも出しているので、よりわかりやすくなっているかと思いますが、継続的に独学で行われる方は、参考書をより増やした方がよろしいかと思います。この資格は取得してから継続的に勉強することが重要かと思います。

個人情報保護士認定試験公認テキスト―全日本情報学習振興協会版

全日本情報学習振興協会版 マイナンバー実務検定公認テキスト
弁護士 水町雅子 (著), 全日本情報学習振興協会 (編集)